第7条 

第4号(任意提供情報)関係

四 個人または法人等が、実施機関の要請を受けて、公にしないことを条件

  として任意に提供した情報であって、個人または法人等における通例とし

  て公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当

  該情報の性質・当時の状況等に照らして合理的であると認められる情報。

  ただし、人の生命、健康、生活または財産を保護するため、公にすること

  が必要であると認められる情報を除く。

 

【趣旨】

 個人および法人等に関する情報の中には、−般にはまだ知られていない情報、内部管理

情報、特定の情報源から得た情報等、通例、他人に提供されないが、または公にしないこ

とを前提としなければ他人に提供されないものがある。このような情報を実施機関が保有

していることのみを理由として、当然に他人に対しても公開されるとするのは合理的でな

い。

 本号では、このような情報について一定の要件を満たすものは、公開しないこととした

ものである。したがって、任意に提供された情報のすべてが本号に該当するというもので

はない。

 

 

【解説】

1 「個人」には、事業を営む個人も含まれる。また、「法人等」には県、国および他の地

 方公共団体は含まれない。

2 「実施機関の要請を受けて」とは、実施機関が事務または事業を実施する上で必要で

 あるため、個人または法人等に依頼し、提供された場合をいい、個人または法人等から

 自発的に提供された場合は含まない。

3 「公にしないことを条件として」とは、個人または法人等が非公開の条件を一方的に

 付しただけでは足りず、実施機関が当該条件を了承していることが必要である。

4 「任意に提供した情報」には、実施機関が情報の提供を求める法的権限を有しており、

 その権限を行使することにより提供された情報は該当しない。

5 「個人または法人等における通例として」とは、当該個人または法人等が公にしない

 ことが通例であると主張しさえすれば足りるわけではなく、当該個人または法人等が属

 する社会、業界、業種等の通常の慣行に照らして、非公開とすることが通例であるかど

 うかを判断する。

6 ただし書については、第1号ただし書ロの解説を参照のこと。